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アジア埋蔵文化財研究センター

ご挨拶

 九州大学アジア埋蔵文化財研究センターは、平成25年度に設立されました。本センターは、九州大学内に存在する学術的に価値の高い遺跡や出土資料を教育・研究に活用するとともに、アジアを視野に入れた埋蔵文化財の発掘、調査、分析、活用など、文理融合による新たな研究体制の構築を目的としています。設立以来、二度の組織改革を経て、現在では九州大学の多くの部局から30名の研究者が参画する全学的な組織へと発展しています。高度な専門性を有する研究者たちは、それぞれの立場から国内外の埋蔵文化財の発掘調査技術の向上や、高精度の分析手法の開発、効果的な教育普及方法の模索などに取り組んでいます。

 本センターの学際的な研究は、弥生時代の石器石材供給に関する研究成果をはじめ、古墳時代の人々の生育環境の復元、微細土壌分析による遺構の埋没状況の研究、微細昆虫片の分析から読み解く遺構の放棄過程の復元、考古地磁気の復元など、多岐にわたる成果を上げています。これらの取り組みを通じ、九州大学が立地する福岡市を中心とした周辺自治体と連携協定を結び、数多くの受託研究や共同研究を推進しています。さらに、海外へもネットワークを広げ、アジアの研究拠点形成を目指しています。また、令和7年度からは名古屋大学宇宙地球環境研究所との共同利用・共同研究システム形成事業に採択され、研究機関のネットワークは一層拡大しています。

 現在、当センターは以下の5 部門から構成されています。
・歴史文化財構築部門
 出土資料の広域比較や出土文字資料の解読を通じて、アジア諸地域の文化財をもとに歴史の構築を行います。
・文化財データ応用部門
  文化財のデータ取得手法の洗練化を進め、得られたビッグデータの活用を通じて、文化変容の数理モデル化や人類の活動の復元を行います。
・文化財精密分析部門
 高精度な非破壊分析技術の開発・応用を行い、過去の人類の活動を復元します。
・古環境復元部門
 有機物・無機物試料の科学的データを基に、過去の人類の生存環境を高解像度で復元します。
・文化財社会連携部門
 社会連携を通じて、センターの活動を社会へ還元し、地域や市民との良好な関係を築きます。

 考古学と地球科学の学際研究からスタートした当センターは、活動の幅を広げ、さまざまな学問分野と連携しながら、埋蔵文化財に関する新たな知見の創出を目指して研究を進めています。
 今後とも皆様のご支援を賜りますよう、よろしくお願いいたします。

九州大学アジア埋蔵文化財研究センター
センター長
 田尻 義了

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