2015年6月5日(金)【プログラム授業】国連ハビタット福岡本部訪問
修士2年のプログラム生を対象とし、修士1年のプログラム候補生の体験授業も兼ねて、6月5日に国連ハビタット福岡本部において講義と見学を実施しました。
今回の国連ハビタット福岡本部の訪問は、実際に現地で活動されている国連職員による講義を通してアジアの課題について国連機関がどのように解決を図っているのかを理解することを目的として行いました。
授業では講師のBruno Dercon氏より「アジアにおける都市の課題解決-環境、経済、地域活性化-」と題して、国連ハビタットの概要や事業内容について講義を実施して頂きました。
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国連ハビタット(国連人間居住計画)は都市貧困層を支援し、環境に優しく健全で、人々が尊厳をもって生活できる「まちづくり」を推進する機関です。 国連機関としては珍しく、地方自治体を含めたあらゆるレベルの機関と協働し、環境を損なったり資源を消耗することなく、人々が住むに適する「スラムのない都市」の実現に向けて都市の構築・管理・計画・財政など様々な分野での活動を行っています。事業拠点は世界中に及んでいますが、アジア太平洋地域28カ国を統括する地域本部が日本の福岡にあり、20余名の職員がそれぞれの担当国・地域の事業を管理運営しています。また、福岡本部のもと現在約90の現地事務所に計2,000名を超える職員が現場での事業に従事しています。
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アジア地域は、急速な経済成長の一方で、地域間・都市間の格差、あるいは都市内においても格差が拡大しています。また、農村からの人口の流入などによって都市の人口は急激に増加していますが、多くの都市ではインフラや基本サービスがそのペースに及ばず、スラムの拡大や社会的不均衡の拡大、生活環境の悪化、自然環境への負担増など深刻な都市問題が発生しています。国連ハビタットは、そのような都市においてスラムの状況改善や貧困削減の事業、コミュニティの自立的運営による都市環境改善事業、あるいは政府・自治体に対する政策提言などを行っています。
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講義の中では災害に遭った地域を援助する国連ハビタットの活動の様子を示すビデオを視聴しました。国連ハビタットによる復興は地域社会の再構築として行われています。今回のビデオは“アチェ・ニアス県居住地区支援事業”についてのものでしたが、この支援事業はスマトラ沖地震で津波と地震の被害に遭ったインドネシア地域を援助するためのものでした。
最後の質疑応答では、講師に対して国連ハビタットやMDGs(ミレニアム開発目標)などに関して、参加した学生から多くの質問が出されました。
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