九州大学 大学院比較社会文化研究院・地球社会統合科学府
桑原研究室 HP

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私たちの研究室では、2010年から九州大学大学院比較社会文化研究院の大野正夫先生をリーダーとする「大陸氷床の出現初期における海洋循環研究」プロジェクトに参加し、主として、鉱物学の観点から北大西洋海底堆積物コアの分析を進めています。このプロジェクトでは、古地磁気学、地球化学、古生物学、そして、鉱物学など幅広い専門分野の多数の研究者が協力して研究を進めており、まだ多くのことが解っていない大陸氷床の出現初期(300万年〜200万年前頃)における地球の気候と海洋循環の変動やその関連性の解明を目指しています。写真は、ドイツ・ブレーメン大学で、コア堆積物を記載し、処理している様子を写したものです。

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このプロジェクトでは、研究の進捗状況や今後の展開について話し合うために、プロジェクトに参加している研究者や学生さんによる研究集会を年に1、2度開いています。写真は、2013年2月に熊本県の御船恐竜博物館で開催された研究集会の模様を写したものです。

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コア堆積物のX線粉末回折測定により、X線回折パターンが得られます。このX線回折パターンの解析により、堆積物中に含まれる鉱物の同定はもちろんのこと、各鉱物の相対量も求めることができます。各深度ごとのX線回折パターンが得られれば、鉱物組成の深度変化も解ります。

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北大西洋の海洋底堆積物には、ある特定の層準に写真のような粗粒の砕屑粒子が多数含まれることがあります。これは、漂流岩屑(ice-rafted debris(IRD))と呼ばれ、漂流してきた氷山が融解する際に落したとされるものです。最終氷期において確認されたこの事件はハインリッヒ・イベント(Heinrich events)と呼ばれ、ミレニアル・スケールで起こる急激な温暖化の前後に認められます。はたして、大陸氷床出現初期では、このようなイベントがあったのか?

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