活動報告

2015-12-21

ハーバードメソッドによるトレーニング プレゼンテーション・ワークショップの開催

 ハーバード大学東アジア言語・文明学部のクリヤマ・シゲヒサ教授を招へいした際、プレゼンテーションスキル向上のトレーニング・ワークショップ『効果的なプレゼンテーションの秘訣』を二日間にわたり実施開催しました。

 

第一日目 クリヤマ先生による講義とムービーメイキング指導

【日時】2015年12月19日(土) 日本語の部 9:00-12:00 英語の部 14:00-17:00

【テーマ】“上手なプレゼンテーションとは”&“効果的ショート・ムービー作成の秘訣”

【参加学生数】午前の日本語クラス21名 / 午後の英語クラス22名(募集定員枠各20名)

【概要】:

 聴衆を引き付ける良いプレゼンテーションとは何か―クリヤマ教授はその定義を”パズル“というキーワードを用いて非常にわかり易く描写しました。聴衆が「参加」する能動的姿勢をもって集中し、深く理解できる、満足度の高いプレゼンテーションにするためには、ミステリー小説にあるように意外性を印象付けるための問いかけという大きなしかけが必要で、冒頭などできるだけ早い段階でパズルを示し、何が謎か・どうして不思議かを浮き彫りにすることが重要との総論説明がありました。

 

 研究発表のために上映するショート・ムービー(スライド動画)作成に関しては、クリヤマ教授が良い作品の原則三か条を、具体的な数例を挙げながら提示。その原理には一貫性があり下記の通りシンプルで明快なものでした。

 

1. 良い画質・大画面

2. 文字は限りなく短く、大きく

3. 秒単位で視覚に与える情報と聴覚に与える情報のバランスを上手に操ること

 

 ”パズル”の効果がいかに大きいかについては、参加学生は次のような実践練習を通して体験し、納得することができました。まず、ペアを組む、お互いにパートナーに対して自己の研究について2分で口頭説明をし、話し手と聞き手の役割交代をします。聞き手として不思議に思う問いかけが前半に明確になされた場合にはいかに自分が相手のテーマに自然に惹きこまれ興味深く発表をとられることができたかを実感しました。

 

 日曜をはさんでのワークショップ二日目の実践発表に向け、参加学生には、各自用意してきた研究発表のPPT資料を動画編集ソフトCamtasiaを利用しアレンジを加えて魅力的なプレゼンテーション・ショートムービーを完成してくる課題が出されました。

 

第二日目  ムービー作品上映コンテスト&意見交換会

 

【日時】2015年12月21日(月)13:00-17:00

【概要】:

=研究プレゼンテーション・ショートムービー上映コンテスト=

 各学生が前々日のトレーニングで学んだことを活かして作成した研究発表のショート・ムービーを上映披露。発表者はクリヤマ教授からコメントをもらい具体的なフィードバックを受けました。短時間で視覚に与える情報が過多のため、視聴者の理解が追いつかない、また、パズル=問いかけ⇒謎解き=答・結果への誘導が不徹底のため視聴者を十分に惹きつけられていないなど、それぞれに細かく貴重な指摘を受けることができました。

 全員の発表後、クリヤマ教授を中心とした学府教員審査団の厳正な審査により入賞三作品が選ばれ表彰されました。受賞者は下記の通りです。

 

  第一位 博士課程2年 Blaž Miklavič  (自然地理学)

  第二位 博士課程2年 甲斐未希子  (日本近世史)

  第三位 修士課程1年 Khadijah Omar (言語学)

 

=意見交換会=

 学生とクリヤマ教授プレゼンテーションに関する総括質疑応答のあと、最後に当大学院の教員を交えて本ワークショップを振り返り様々な所見が述べられました。異分野研究者間で研究発表をして学びあうことの意義や学際的視点を育むことの大切さが結論付けられました。

 

 

 

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