活動報告

2017年8月3日(木)【プログラム授業】博物館で学ぶ文理融合の実践
 九州国立博物館を訪問し、博物館での企画運営の内幕などについて実際に業務に携わっている博物館職員より学びました。

 九州国立博物館を訪問し、文化交流展特別展示「水の中からよみがえる歴史ー水中考古学最前線ー」とバックヤードを見学することにより、地球社会統合科学府の理念である文理融合の実践について、国立博物館の視点から学びました。

 まずは小泉惠英学芸部長より、九州国立博物館に関しての説明を頂きました。
 日本で4番目となる九州国立博物館の設立(2005)に関しての沿革は1994年から始まっているように書かれていますが、実は100年以上前から創設構想(1897岡倉天心)があったこと、さらにはここ太宰府天満宮の宮司らによる鎮西博物館構想はもっと前から打ち出されていたこと、などパンフレットには書いてない内容のお話を数多く伺うことができました。



 その中でも岡倉天心は「九州の国立博物館では
  1.外国との交通に関するもの
  2.元寇に関するもの
を中心に展示をすること」、と説いていたそうですが、まさに、この天心の指針が100年後の現在に至ってこのように実現されたということで、歴史とロマンを感じる「九国博」に改めて魅了されてしまう学生達でした。



 続いて博物館科学課佐々木蘭貞先生より、水中考古学の神秘に関してスライドを使ってのご講義を頂きました。
 水中は酸素がないので有機物は逆に劣化しにくく、沈没船の中から数多くの歴史を物 語る遺品が発掘されているそうです。
 こちらのスライドの写真はこの後実際に展示品として閲覧できましたが、展示の仕方 にも工夫が施されており、とても神秘的でした。



 その後はバックヤードツアーで普段見ることのできない博物館の裏側 収蔵庫、文化財保存修復施設、免震層等を見せて頂きました。

 特にX線撮影室では阿修羅像をはじめ全国の貴重な仏像が多く乗せられたというCTス キャン機器の実物をみせてもらいました。
 ご利益がありそうで機器にしっかり触っている学生もいました。

 


 九州国立博物館では県内の様々な大学や専修学校等と連携する「キャンパスメンバーズ」制度を導入しています。
 学生証の提示で平常展の観覧は無料です。日曜日には定時にバックヤードツアー(無 料)も実施されているということですので、みなさまも是非お友達と行ってみてはいかがでしょうか。

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