九州大学大学院 地球社会統合科学府 Graduate School of Integrated Sciences for Global Society

学府について

教員一覧

包括的東アジア・日本研究コース
氏名 高野 信治(たかの のぶはる)
専門分野 日本史
キーワード  
講座 地域構造講座
九州大学
研究者情報URL
http://hyoka.ofc.kyushu-u.ac.jp/search/details/K000571/index.html 
研究内容  第一は、近世国家による民衆支配のメカニズムの構造的・段階的な解明で、思想史・民俗学・社会学等の視角も摂取しながら行ってきた。その成果の一部は『近世大名家臣団と領主制』(吉川弘文館、1997年)、『藩国と藩輔の構図』(名著出版、2002年)、『近世領主制と地域社会』(校倉書房、2009年)として上梓した。
 第二は、第一の問題と連動し、近世の武士の性格の検討である。この時代には現実的には合戦がなく、武士たちは都市社会で生活する役人(官僚)だった。彼ら自身それをどのように認識していたか、また農工商などの諸身分の人々が武士=士身分をいかにみていたのかという問題であり、「江戸時代の武士のイメージ」(2007年)や『民俗神や民族神との関係を通した武家権力神に関する基礎的研究』(単著)平成13~16年度科学研究費補助金(基盤研究(c)(2)、代表者高野信治・単独)研究成果報告書、2005年)・『近世日本における武士像と道徳性と政治意識の相関性に関する史料復元的基礎研究』(単著)平成18~21年度科学研究費補助金(基盤研究(c)、代表者高野信治・単独、成果報告書史料集、2010年)など科学研究費をうけた仕事はその一端である。また武士を騎士(西欧)・士大夫(中国・朝鮮)との比較において考察するとともに様々な武士(士)のあり方を検証する「士の系譜」シリーズの一冊として書き下ろした『大名の相貌 時代性とイメージ化』(清文堂、2014年)もこの分野の成果である。さらに『新修福岡市史 資料編近世2 家臣とくらし』(責任編集、校訂・解題、2014年)は、近世大名家臣の近世武士として特性を奉公(公)と生活(私)という複眼的な局面で描いた。『武士の奉公 本音と建前』(歴史文化ライブラリー393、吉川弘文館、2015年)はその奉公の思いを様々な武士層に焦点をあて描いたものである。
 第三は、いわば自己と他者をキーワードとした近世日本の対外観・宗教観・社会観・人間観などをテーマとした仕事である。それは対外観での神国と夷狄、宗教観での正統と異端(反秩序的な宗教として排除の対象)、また社会観や人間観での国家的役を担う者と担えない(担わない)者(例えば障害者・遊民等)というような、総じて前者(自己)からの後者(他者)の差別・排除という問題である。「増穂残口の対外観」(1997年)、「近世大名の農政展開と社会差別 」(2007年)、「幕末期浦人の〈西洋〉認識と自己像」(2008年)、「『世界』と『神国』 」(2008年)、「〈障害者〉への眼差し」(2015年)などが、具体的成果である。また、「近世日本の障害者と人間観に関する基礎的研究」のテーマで、科学研究費補助金(基盤研究c、2015~18年度、研究代表者)の交付もうけている。
リンク
メール