活動報告

2015-06-02

集中講義『Integrated Sciences for Human Era/人類紀統合科学』

 アリゾナ大学地球科学科より招へいしたクェイド教授とデットマン博士による集中講義が去る6月初旬に行われました。3日間の講義には、他学府院生を含む履修生・聴講生が多数参加し、熱心な質疑応答が交わされました。

 

ジェイ・クェイド教授

 クェイド教授は、世界各地のフィールドで取得された試料の放射性炭素年代を高精度に決定し、古気候学、考古学、人類学を統合する研究の第一人者です。彼の存在・活躍によってアリゾナ大学地球科学科は今や米国における同位体地球科学の一大拠点として確固たる地位を築いています。

 

デヴィッド・デットマン博士

 アリゾナ大学環境同位体研究所所属のデットマン博士は多種の安定同位体分析に関する高度な専門知識・研究実績を誇り、米国の同分野研究の最先端化を牽引する研究者の一人として活躍中です。

 

夢のコラボレーション授業

 両氏は所属のアリゾナ大学でも定期的に共同講義を行い学生から人気を博しています。 本講義は同位体分析の基本原理から分析結果の解釈までの一連が網羅され、古気候データを最先端の手法で緻密に解析し人類史を読み解く過程が惜しげもなく披露される内容で、受講生達はこれまで類のない程の貴重な機会に、各自興奮気味な面持ちで記録のペンを走らせていました。
 講義はアメリカ式の参加型授業スタイルでしたので、特に日本人学生は当初戸惑っているように見受けられましたが、同位体環境科学の神髄に触れていくにしたがって、やがて白熱した質疑が飛び交うほどになりました。さらに、本学府狩野教授も登壇し日本語も交えた補足・解説を行ったことで受講生からの質問はより活発となり話が脱線してしまうほどの盛況ぶりでしたが、それでもクェイド先生は受講生に向けて更に一言、“Don't be shy!”。アメリカの講義ではもっともっと質問が出るそうです。学際かつ国際を意識した授業スタイルに触れ、教員・スタッフにとっても、非常に充実した3日間を体験することができました。

 

   
   
   

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