地球社会統合科学府

学府について

学府の特色

包括的東アジア・日本研究コース
氏名 岩永 省三(いわなが しょうぞう)
専門分野 考古学
キーワード  
講座 総合研究博物館
九州大学
研究者情報URL
http://hyoka.ofc.kyushu-u.ac.jp/search/details/K000301/
研究内容 伊都キャンパスでの博物館建物の実現に向けて、大学博物館およびその活動への市民や行政機関の理解・支援を獲得すべく、各種の啓発活動を行っている。博物館一次資料研究系では、九大所蔵考古学資料・形質人類学資料の整理・公開・活用を進めている。個人的研究では、日本の弥生時代と7・8世紀の社会を主要研究対象としている。弥生文化の特性とその成因の解明を、青銅器とくに武器形祭器を中心素材として行ってきた。青銅器の時間的変化と空間的変異を明らかにし、弥生青銅器の特徴を解明した。その際とくに型式分類と編年の方法論的検討を重視し、使用概念とその記述法の明確化、型式分類への計量的方法の導入、編年の精緻化などを試みた。また青銅器中の舶載品・国産品の識別基準を明確化し、弥生文化独自の青銅器の出現過程を解明した。青銅器が社会の中で果たした機能とその変化、とくに青銅武器が武器形祭器に変化した原因について、社会の変化と関連付けながら考察した。また青銅武器が儀器化の兆しを見せながら結局祭器に変質はしなかった南部朝鮮との比較研究を行った。さらに、青銅器の機能変化と土器・装身具類など他の文化要素の時間的変化との連動関係を検討する事によって、青銅器の変化の背後にある習俗・祭祀の変質、ひいては社会組織・政治組織の変容の解明をも試みた。ついで青銅器の主要分布圏たる西日本の内部で、社会の発展の不均衡がどの程度あったのかについて、青銅器生産開始時期の地域差の有無の検討を通して考察した。また大量一括出土青銅器の詳細な分析を通して、青銅器製作の実態を解明した。また、弥生時代は、古墳時代を経て最終的に7・8世紀における古代国家の完成に至る大きな社会変動の初期にあたり、社会的分業の進展や中国・朝鮮との交流が原因となって、広範囲の集団間で経済的・政治的関係が形成されたため、土器の様式構造の変化を分析し、そうした関係の形成過程の一端を明らかにした。
また、弥生時代以降の国家形成過程の解明も研究課題としており、基礎作業として国家形成の理論的検討、具体的には史的唯物論的古典学説の有効性、専制国家概念、国家に先行する社会の段階設定、前国家段階から国家への転化の条件、過渡期の理論的取り扱い、などについて検討し、国家形成の東アジアモデルを提唱した。さらに古代国家形成に決定的影響を及ぼした7世紀後半から8世紀初頭の対外関係の様相について、都市構造の変化や仏教美術様式の時間的変化を素材とする検討も行った。近年は、日本古代における都城制の受容と変容、古代都城特に中枢部の構造変化とその背景などについて研究している。
リンク
メール