地球社会統合科学府

企業研究者の方

教員一覧

包括的東アジア・日本研究コース
氏名 瀬口 典子(せぐち のりこ)
専門分野 生物人類学/自然人類学
キーワード  
講座 比較社会文化研究院 - 環境変動部門
九州大学
研究者情報URL
http://hyoka.ofc.kyushu-u.ac.jp/search/details/K004780/
研究内容 古人骨を試料とし、頭蓋骨計測値データ、および歯冠計測値データを用いた形質人類学的、および生物考古学的研究を通して人類移動と拡散の歴史研究に従事してきた。日本列島の縄文時代人集団・アイヌ集団に焦点をあて、南北アメリカ大陸における人類集団の成立、東アジア、北東アジアから南北アメリカ大陸への人類移動と拡散、縄文人と新大陸先史人類集団(アメリカ最古級の人骨ケネウイックマンを含む)との遺伝的関係、言い換えれば、縄文時代人がアメリカ大陸の先史人起源に関与した可能性について研究している。

また、集団間、時代間の身体形質の変異・多様性が、移動期間中・移動後に環境適応の結果選択されたものなのか、また遺伝的浮動、遺伝子流入によるものか、またこれらの進化的メカニズムの相互作用によるものなのか、その要因を解明するための考察を続けている。頭蓋骨・顔の形態は選択圧とはあまり関係がなく中立で、全体的なプロポーションはかなり長い間変化しないのか、それとも環境の変化により適応した形態が選択された結果、頭蓋骨形態は短期間で変化・小進化するのかという仮説をたて、頭蓋骨形質と緯度・最低気温との関係を考察している。現在、米国の共同研究者と九大の大学院生とともに、ベルグマン・アレンの法則を基に、縄文時代人、弥生時代人、沖縄久米島近世人を含む、アフリカ、ヨーロッパ、アジア、北米集団の上下肢骨の計測値・示数・体質量と緯度・経度・最低気温・最高気温との関係を分析し、寒冷適応・高温適応についての考察をすすめている。 これから、北米と南米ブラジルの古アメリカ人や古代アメリカ人のデータも加える予定である。

現在、非接触型3次元レーザースキャナーの導入による人骨の3次元画像の蓄積を予定している。取得した3次元データから、従来の2次元計測値データ・3次元ランドマークデータの取得だけでなく、これまで計測が困難であった骨の形状、表面積、体積、断面などを算出し、性差・時代変化の分析を大学院生、米国モンタナ大学の研究者とともに行っている。

また、生物学的人種概念の無効性、人種差別、性・ジェンダー差別、アイヌ民族問題にも取り組んでいる。
リンク
メール