地球社会統合科学府

企業研究者の方

学府長挨拶

地球社会統合科学府 学府長 中野 等

大学院地球社会統合科学府は2014(平成26)年4月に開設された九州大学の学府のなかでは最も新しい組織です。九州大学には、教員の所属組織として「研究院」があり、また大学院学生を対象とする教育組織として「学府」があります。この「研究院」「学府」制度のもと、大学院地球社会統合科学府には、比較社会文化研究院のほか言語文化研究院、人文科学研究院、法学研究院などの研究院や、総合研究博物館、附属図書館、熱帯農学研究センター、韓国研究センター、留学生センターなどの学内共同教育研究センターから多くの教員が参画し、「地球社会的視野に立つ統合学際性」による教育・研究を進めております。

現代社会が直面する様々な課題は、いずれをとっても多くの要素が複雑に入り組んでおり、決して単純な構造にはなっていません。複雑な課題に正対するうえで「地球社会的視野に立つ統合学際性」が求められる所以です。とはいうものの、一個の人格が成し得ることには限界があります。大学院の学生としてはまず自らが拠って立つ基盤を強固にすることが優先されるでしょう。しかし、周辺の学問さらには理系や人社系と言った隔たりを超え、幅広い関心をもつことも同じくらいに重要です。専門とかけ離れた学問を学ぶことは一見無駄なような、あるいは遠回りの様にも感じますが、実際は決してそうではないと思います。「隣の学問」や「専門外の研究」が発想のヒントを与えてくれる事はしばしばですし、そうした外からの刺激が研究の行き詰まりを打破することも稀ではありません。地球社会統合科学府の前身であった大学院比較社会文化学府も「学際性」「国際性」「総合性」を教育・研究理念に掲げ、多くのすぐれた人材を輩出してきました。

既成のディシプリンを究めるだけではなく、そこに軸足を据えて新たな学問体系をアレンジし創造することで、現今の地球社会が抱える様々な問題の本質を捕捉できるのかもしれません。専門性を究めるべきは言うまでもないことですが、地球社会統合科学府はそれにとどまらず、さらに豊かな学問的多様性を提供する「場」でありたいと考えています。学生の皆さんにとってはもちろん教員にとっても大学院地球社会統合科学府が刺激的な環境であり続けることを祈念し、学府長のご挨拶とします。

地球社会統合科学府
学府長 中野 等